「どうしてあの人の意見は通って、
私の意見は通らないのだろう」
ミーティングの場でそう思うことが増えてきた時、
たまたま本屋で、『女性のためのもっと上手な話し方』
という本を手に取った。
この本では、男女購買行動研究のプロである日野佳恵子さんが
女性特有の思考や話し方を分析した上で
「どうすればビジネス上で男性に響く話し方ができるか」を解説している。
よくあるコミュニケーション本の、通り一辺なことが書いてあるかと思いきや、
私の今の状況にマッチする、目から鱗なことがあれこれ書かれていたので一部を紹介する。
①女性は「自分はどう見られるか」を優先してしまうことがある。
ミーティングの場で、たびたび感じた違和感の正体はコレだった。
ある事柄について話しているのに「これは私の責任ではないので」と、いつの間にか
話の焦点が<事柄>ではなく、<人>に変換されてしまい、
論点がどんどんズレていくことがある。
これは、女性特有の思考で、
対話の中で「自分はどう見られるか」を優先してしまうことがあり、
無意識のうちに「自分が責められている」ような連想をし、防御体制に入ってしまうことが原因らしい。
私はこの本を読んで
自分でも過去にそんな言動をしていたことに気付いた。
この思考の対処法はただ一つ。
こういった女性特有の捉え方が自分の中にあることを常に意識し、
話の焦点が<人>に傾きそうになったら、<事柄>へ変換することだ。
自分自身の意識もそうだが、周囲にこの傾向の人がいたら、そっと軌道修正してあげる必要がある。
②質問風の言い方はただの責任逃れ
たまに使ってしまう「◯◯しなくてもいいですよね?」
という質問風の意見の述べ方。
言われる方の立場になった時、こんなに腹立つ言葉はないと思ってから
私も極力使わないように気を付けている。
最終決断はあなたですよと、良い大人が考えることを放棄して
相手に責任を押し付けている思考に気付かないといけない。
意見を述べる時は、ですます調で。
無意識に使っているかもしれないので注意だ。
まとめ
「自分はこんなに頑張っているのに、なんで分からないの?!」と
原因を相手のせいにしていた頃に、
「相手に理解してもらうにはどうすればいいのだろう。」と自分を省みて、
考え方や話し方を改めるきっかけになったこの本。
男性が読んでもきっと共感できる部分があるかと思う。
本にも書いてある通り、女性特有の思考の癖が悪いというわけではなく、
そういった傾向になりやすいと常に意識して仕事をすることで
以前に比べたら、ぐんと仕事がしやすくなった。
ちなみに、仕事においては話し方を気を付けているが
友達や彼氏の前では感情の赴くままにだらだらと話している。
そんなメリハリがあるから、仕事では意識しようと頑張れる。
「なんだか上手くいかないな」と思う時には
この本を読み返し、仕事をする上でのヒントをもらう。
これからも大切に読んでいきたい本の一つだ。